裏声

裏声とは、地声から換声点を超えて「裏返った声」のことです。
声帯が分厚い状態から薄い状態に変化することで、声帯の振動数が高速になって高音が出る仕組みになっています。地声と比べて弱々しく聴こえてしまう裏声ですが、透明感ややさしさ、あたたかさ、せつなさや悲しみ、哀しさなど、より良い表現が可能になります。

ファルセットは厳密にいうと「裏声の一種」とされていますが、ファルセットは裏声と比べると、より息の量が多く、透明感がある声なのが特徴です。

裏声にもいくつか種類があり、その一つに「頭声(ヘットボイス)」があります。ヘットボイスは、頭に響かせて発声する技法でオペラ歌手などがよく使って歌います。

さらに超ハイトーンの発声法で「ホイッスルボイス」があり、これを使う代表的な歌手といえばマライアキャリーの名前が挙がるでしょう。

また、「中声(ミドルボイス・ミックスボイス)」といって、地声と裏声の中間の声を指し、地声の力強さと裏声の柔らかさを兼ね備えた発声テクニックです。声の幅が広がり、高音から低音への移動がなめらかです。●★