クィア映画/ニュー・クィア・シネマ

LGBTQの経験・欲望・アイデンティティを主題とする映画、またはそれらの視点から規範的な性・ジェンダーを問い直す映画の総称。「ニュー・クィア・シネマ」は、批評家B・ルビー・リッチが1992年に命名した運動で、エイズ危機・レーガン政権下の保守化に抗うかたちで登場したアメリカ・イギリスのインディペンデント映画群を指す。グレッグ・アラキ、トッド・ヘインズ、ダーク・ボガードらの作品に見られる、ゲイ・レズビアンの経験をセンチメンタルに美化せず、怒りや過激さ・実験性をもって描くスタイルが特徴とされる。日本では萩原朔美や橋口亮輔の作品が文脈上言及されることが多い。現在では、トランスジェンダーやノンバイナリーを主体とした作品、有色人種クィアの経験を描く作品など、その射程は大きく広がっている。→クィア理論、→ピンクウォッシュ